「女子同士だろ?俺も幼馴染みだけど、そんなこと聞けないし・・・・さ。だから、知らない?夏菜の好きな人。」



知らない。



知らないよ。



幼馴染みだけど。



伊織の好きな人だって



夏菜の好きな人だって



あたしは、何も知らない・・・・ー。



「ごめんね、夏菜と、そんな話しないからさ。」



涙が出そうになった。



儚く散るもんだね、片想いは。



幼馴染みは恋愛対象じゃないかな?



ずっと見ていたけど、ダメだった。



伊織好みの、女の子になろうと努力してもダメだった。



あは、笑えるよ、ホント。



1人で、1パーセントぐらい、伊織はあたしのこと好きだって思ってた。