校歌を歌い終わり、生徒退場。


講堂を退場した生徒達は廊下を歩き、列になって真っ直ぐ正面玄関に向かう。



表は猛吹雪。



真っ白になりながら整然と教官や父兄達が一列になって出迎えてくれる。



山之内さんは涙なんだか鼻水なんだかわからないくらい、ぐちゃぐちゃな顔で抱き着いてきたし。。。


いつも無表情なつっぴぃとまっぴぃすら真っ赤な目で泣いていた。


やっぱり丹波は最後に教官と握手した際に声をかけられて大声で泣いていた。



なんだかんだ色々あったけし、早く卒業したいとばかり思ってたけど。

やっぱり一年間も同じ釜の飯を食って、同じ苦しみや悲しみを共にしてきた仲間なんだなあ。


僕はかなり、我慢したんだ。


でも、気付いてしまったんだ。



丹波の腰元にぶら下がってる警棒。


真っ黒な棒に白で「丹波」と彫ってあることに。。。



それ見た時に、なんか我慢していたものが一気にはじけて。。。



思いっきり涙がこぼれでて止まらなくなってしまった。





一部屋九人。全員角刈り。