一部屋九人。全員角刈り。。。




それが、どんなに悲しい行事であっても親戚が集まれば日本人は酒を飲む。


一人。
また一人と。。。


酒に酔った親戚達は床に着いていく。


僕は勧められても酒を飲む気にはならなかったから、一滴も飲んでない。


ただ、ボーッと線香の煙を見つめる。


最後の一人が部屋から出て行く。


残ったのは。。。



変わり果てた姿で横たわる親父と。


傍らで線香の煙を見つめる僕だけになった。