音楽室に向かう途中。 私は今日の夜ご飯について考えていた。 「何作ろうかなー......」 しょうの嫌いなにんじんたっぷりのマカロニサラダとか。 食べさせてあげてるんだから我慢してたべなさいってね。 嫌がるしょうの顔を思い浮かべて、クスッと笑う。 「何か面白いことでもあった?」 「......え?」 透き通った綺麗な声で急に私に訊いてきたのは、同じクラス中野 琉璃(なかの るり)ちゃんだった。