ホーリーナイト

最後の力で書いた、この手紙。



俺は手紙を握りしめ、山小屋から飛び出した。



雪の降る山を下り、途中で石を投げられたって、蹴られたって。



走るんだ、この手紙を受け取ったんだ。



今は亡き親友との約束を、口にして。



〈見ろよ!悪魔の使者だ!!〉



なんとでも石を投げるがいいさ。



なんとでも呼ぶがいいさ。