紫煙のむこう

さっそく靴箱で会った友達と喋りながら教室へ向かって歩いている時、
職員室から見慣れない先生が出てきた。

「ねえ、あれって新しい先生じゃない?」

そう言われてよく見ると、若い、でも少し気だるげな雰囲気の漂う先生だった。

「うんー、たぶんそうだよねー」
「どう?かっこいいと思う??」
「かっこいいというか、なんか雰囲気あるよね」
「あー、分かるー」

そんな話をしながら歩いてたら、2人で注目してたからか、先生はぺこっと頭を下げた。
私たちも少し頭を下げると、そこからは別の話をしながら教室へ向かった。