大学に入って初めての夏。

 

 僕は、とある大きな図書館にきていた。

 

 図書館はしんと落ち着いていた。

 

 (ただ静かな場所にきたかっただけなんだけど、こんなにもたくさんの本があると読まないのがかえって申し訳ないよな。)

 

 とりあえず、並木のように連なって立ち並ぶ本棚から何か本を探して読むことにした。

 

 30分ほどたっただろうか。いっこうに興味をひく本は見つからない。

 

 せっかく来たのだからせめて休んでから帰ろうと、本を読むスペースにある椅子に腰をおろした。

 

 そして寝ようとしたとたん、後ろから何冊もの本が降りかかってきた。

 

 「!?」