「勇者ぁぁ!アイス買って来んか!」
人間の顔をした魔王様はアイス買えと命令してきたのだ。
それはまあいいが、今日は決戦のつもりだった。
なのになぜ、おつかいを頼まれたのだ?
「決戦に来たのに~!」
勇者、ナナシ サホ。
所持するものは銀の剣と、やくそうだけと言う。
「決戦はええから、アイス欲しいんや」
アイスほしいとか知らんし。
「嫌やし?」
鞘から剣を取り出す、わたし。
買え、嫌のループを断ち切るならこれしかない
メイドは言ってたんだから。
『勇者を誘惑する敵もいるわ。
断ち切るのは己の剣だけよ─────…』
細々とね、言っていたんだ。
銀の剣はツヤツヤに輝き、挑発するのにちょうどいい。
「おう……。ボクを挑発してるんだね?
良いじゃないか、君」
わたしは剣の構え方が分からず
剣道のように構えてしまった──────…。
