「しゅ、俊くんは……なんで、自分と同じ学校の女子じゃなくて、他校の私とわざわざ付き合おうと思ってくれたの?」



この流れで行ったれーと、勇気を出して尋ねてみた。


俊くんは私の質問に、少しだけ大きく目を見開いた。


そして、ふっと目を伏せる。その長い睫毛が影を落とした。


心なしか低くなった声で「……別に」と言った。



「付き合いたいと思う人、いなかったから」



突然暗くなった表情に、何かあったのかなと心配になった。地雷を踏んでしまったのかもしれない。


でも、彼の言葉の改めて考えると、また胸がギュッとなった。


……それって、私とは『付き合おう』と思えたっこと?



「そっか……」



でも、わざわざそれを確認する勇気は、さすがになかった。


へへへと笑って、すっかり冷めたフライドポテトをつまむ。