彼氏の好きなヒトになる方法



注文したものを受け取って、食事スペースへ向かう。


店内は混んでいて、放課後の学生がちらちら目立つ。テーブルは満席で、カウンターに沿って横に並んで座るタイプの席しか空いていなかった。


向かい合わせに座るのはなんだか恥ずかしいので、逆にラッキーかも。



お互いに座って、ドリンクのカップにストローを差し込む。ちゅーと一口飲むまでの間、無言だった。それだけでなんか面白いから不思議だ。



飲んでいる間も会話がないので、なんとなく視線を動かして横を見てみる。



そこには、ドリンクを飲みながら窓の外を眺めている神級のイケメンがいた。



はああ。眼福。


たぶんぼーっとしてるだけなんだろうけど、何故か物憂げに見えてしまう。美形って罪深い。


思わず見惚れていると、不意に彼がこっちを向いた。目があってドキッとする。