空元気じゃない笑顔を見て安心していたら、佳菜がえへへと笑いながら俺の右腕に腕を絡ませてきてドキッとした。
「さっき“大事な女の子”って言ってくれてすっごく嬉しかったよ~。ありがとう」
「……じ、事実を言っただけだから」
「私も俊くんのこと大事。すっごい好き」
うわー可愛い。まぶしい可愛い。可愛いまぶしいかわいいかわいい。
俺の肩に頬を寄せてぴったりくっついてくるの、あざとすぎる。
彼女の友達の『マナミ様』はサトシの友達だけあって経験豊富そうだし、こういうあざとさは彼女から学んでくるのだろうか。おかげで俺の脳内が一気にポンコツになった。
アイシャドウできらきらした目元が上目遣いで俺を見上げてくる。
赤すぎないリップが艶めかしくて目に毒だ。
たぶんグロスとかいうのをつけているからか、ぷるっとした唇に目が吸い込まれる。
『メイクは趣味みたいなもの』と佳菜はよく言うけど、これも趣味なの?阿呆な彼氏を動揺させるためじゃなくて?
「……あ、あんまくっつかないで」
ただでさえポンコツな俺の頭が、わずかに残った理性まで手放してしまう。



