「……教えてくださってありがとうございます、先輩」
先輩に礼を言うと、俺は店長に断って佳菜の席へ向かった。
「佳菜」
「……わ、俊くん! どしたの?」
「…………」
佳菜の表情はいつも通りだ。
でも、なんか……どこか空元気な気がする。
「……? あ、ケーキ美味しかったよ~!キャラメルラテもすぐ飲んじゃってさ、あんまり長居するのも悪いし、そろそろ出ようかなって……」
「さっき」
「え?」
「さっき……俺のことで、嫌な思いさせてごめん」
佳菜はびっくり顔で固まった。
「……あ、え~っと……」
俺には隠し通すつもりでいたんだろう。
実際、先輩に教えてもらわなければ俺も『まさか』で終わっていたと思う。
佳菜はいつも通りの顔してるし、たぶん大丈夫だろうって。



