「同じ学校の人から『清楚で大人しめな子がタイプ』って聞いたから、頑張ってたのにっ……。まさかこんないきなり、失恋するなんて」
「泣かないでユウコ……。大丈夫だよ、まだチャンスあるって。ユウコ、ずっと好きだったもんね?」
「ユウコの方が絶対お似合いだよ~っ」
俺は自分のタイプなんて他人に話した覚えはない(というか好みのタイプとかない)んだけど、この子にウソのアドバイスをしたのはどこの輩だろうか。
俺が悪いわけじゃないけど、さすがに可哀そうになってくる。
というか彼女を慰めている他のふたりはちらちら俺と佳菜を交互に見るのはやめてほしい。
『お前たちのせいで泣いているんだぞ』という視線をバシバシ感じる。
不安になって佳菜を見ると、普通の顔して携帯を触っていた。
聞こえてなさそう、か……?
「ほら、俊。彼女の注文したやつ、持ってけよ」
厨房にいる先輩からケーキを受け取り、キャラメルラテを作って佳菜の席へ持っていった。
佳菜は俺に気付くと、ぱあっと表情を明るくさせた。



