「かしこまりました。お連れの方は?」
尋ねられて、俊くんは静かに注文を言った。
なんかチョコレートのフレーバーを言っていた気がする。フレーバーを眺めるのに忙しくて聴覚が仕事しなかった。
やがてコーンに乗ったアイスが手元にやってきて、ほくほくした気持ちになる。
うへへ、美味しそう〜。やっぱ女子にとってスイーツは欠かせないものだよな。
「佳菜、どこで食べる?」
俊くんは案の定、チョコレートのアイスだった。私はなんと二種類のアイスを二段重ねである。
「んーとね、ここで食べるのもいいんだけど……近くに公園があるから、そこで食べるのもいいかなって」
ここから歩いて30秒の距離に、ベンチやテーブルが設置されている公園がある。マナミたちと来た時は、よくそこで駄弁りながら放課後を過ごしたりする。