「………………」
俺はなんとも言えない感情で目を開けた。
……教室前じゃなく、校舎裏とかに行けばよかった。
「大丈夫!?三谷くーん!」
「三谷くんのお顔に傷がついたら大変だよ!国家的損失だよ!」
「お願いだから大事にしてー!」
「……………………」
女子たちが俺を取り囲んでやんややんやと言っている。
俺はげんなりした。
それはそれはげんなりした。
もう嫌だ。こんな生活もう嫌だ。
色んな女子からの告白も、誰を振っただの誰を好きだの、人の彼女がどうたらこうたら、そういうものから遠ざかりたい。
「彼女作ればいいじゃん」
そうあっけらかんと言ったのはサトシだった。
「……は?」
「だからさ、告られんのも狙われんのも嫌なんだろ?だったら適当に彼女作ればいいじゃん。女避けの。他校とかでさ」
「………………」
昼休み、あんパンを食いながらなんでも無いようにそんなことを言う友人を前にして、俺はちょっと引いた。



