彼氏の好きなヒトになる方法



そんな私を見て、彼は一瞬だけふわりと笑うと、近くの棚にあったパンフレットを手にとって眺め始めた。


私はその近くで、ちょっと戸惑っていた。


……なんか俊くんにリードされている気がする。

嬉しいことをサラッと言われている気がする。


えっ?どうしたの俊くん。


俊くんはいつもカッコイイけど、今日はなんかヤバくない?


語彙力ないから適切な言葉が見つからないけど、と、とにかくヤバくない?


俊くんは結構淡々と発言する人だとは思ってたけど、こんなキュンキュンすることこんな何気なく言っちゃうのは罪深くない?


私がひとりでドキドキしていると、パンフレットを見ていた俊くんが何やら一度深呼吸をして、意を決したような顔をしてこちらを見た。


「でさ。佳菜」

「は、はい」

「今からのことなんだけど」


そう言うと、俊くんは続けざまに「11時半からペンギンショーがあって」と言った。


そして私が「ペンギンショー!?」と飛び上がる間も無く。


イルカショーの時間やその他の催し物の時間、その中でもこれが特に人気があってこの時間は混むだろうから、お昼はこの辺りで食べて。

ちなみにフードコーナーにはこれとこれのお店があって……と、驚くべき量の情報が俊くんの口から飛び出してきた。