去年、二人三脚リレーの前日に居残りさせられて、初めて2人で帰った日以来だ。
なんかそわそわして、何喋っていいかわからなくて相手の様子を伺って。
なんか、こう……。
「気持ちわりーな」
思ったけどあえて口に出さなかったことを、コイツは容赦なく言いやがった。
「きも……いや、思ったけどさ。言うなよ」
「耐えられねーんだよ。なんだよこの空気。なんか喋れよ」
無茶言うな。それなりに神妙な空気にしといた方がいいかなと思ったんだよ。ぶち壊していくなコイツ。
いきなり本題に入るのはあまりにハードルが高いので、なんかいい導入になる世間話はないかなと考えていたら、いきなり隼が「あのさ、最近気づいたんだけど」と言いだした。
「俺、お前のこと好きみたいだわ」
一瞬息が止まって、心臓がぎゅっと痛んだ。
唐突に言われて、呆然と隼を見上げる。
彼はずっと前を向いていたけれど、その言葉のあとに私と目を合わせた。



