「えっと……先輩、ひとりなんですか?」
「うん」
「珍しいですね」
「それは佳菜ちゃんもでしょ」
確かに。ふんふんと納得して、私も弁当を再開した。
「なーんかね、たまにひとりになりたくなるんだよね〜」
先輩は焼きそばパンを頬張りながらそう言った。
「佳菜ちゃんはない?そういうとき」
「…………あんまり」
「ふーん。じゃあ、なんで今日はひとりなの?」
「……なんか、ひとりになりたくなったから?」
「やっぱあるんじゃん、そういうとき」
確かに。
ひとりになりたいってこういう気持ちか、と唐揚げを食べながら納得していると、先輩があははと笑った。
「佳菜ちゃんは他人といるとき、いつも楽しそうだもんなあ」
「まあ……そうですね。友達はみんなイイ子だし……一緒にいて楽しいし」
「たぶん佳菜ちゃんは、他人のいいところを見つけたり、何事も楽しむのが上手いんだろうね。それが他人にも伝わって、一緒にいる人のことまで楽しくさせちゃうから、すごい才能だね〜」
なんかいきなりすごい褒められてびっくりした。
先輩にここまで言ってもらえるほど、私はこの人と過ごした記憶がないぞ。



