彼氏の好きなヒトになる方法



そうやってしばやくベッドの上でごろごろしていて、気づいたら眠っていた。


目が覚めたら、朝。


枕元のデジタル時計は『8:15』と表記している。


「……わあ」


思わず声が出た。


始業は8:30。学校まで歩いて30分。どう考えても遅刻確定です。ありがとうございました。


「さーいあく……」


急いでもどうせ間に合わないし。のろのろベッドから離れて、学校に行く準備を始めた。


なんだか面倒くさくて、髪は結ばず軽くメイクだけして家を出た。


いつものペースで学校へ向かって、着いたのは午前9時すぎ。


生徒はみんな教室に入っていて、校舎の周りは静まり返っている。


まず職員室に行って、担任に登校したことを伝えないといけない。


下駄箱で靴を履き替えて、職員室への階段を上がろうとしたところで、ちょうど階段を降りてこようとしている担任と目が合った。


「……あ」

「おおーやっと来たな。遅刻組」

先生はニヤニヤしながら私と後ろを見ている。