彼氏の好きなヒトになる方法



「じゃあねー、佳菜ちゃん!」

「あ、ハイ……さようなら」



よくわからないまま俊くんが連れていかれて、そのままバイバイになってしまった。


俊くんは最後まで納得できない顔をしていて、別れ際に私の方をちらりと見た。


だけど何も言われず。『バイバイ』もなし。



「……やべーかな………」



カフェの前で、ひとり呟く。


……ホントに怒らせたかも。

嫌われたらどうしよう。


帰り道、訳を聞いて謝ろうと思ってたのに。


くそう。やっぱり瀬戸先輩はよくわからない人だ。


私の味方をしたいのか邪魔をしたいのか、いまいちわからん。



次はいつ会えるかなぁ。

会って、今度は目を見てお話ししてくれるかなあ……。






『次いつ会える?』

ーー『また連絡する』



俊くんのメッセージはいつも短い。


けど、彼なりにじっくり言葉を選んでくれてることがわかってたから、こんな気持ちになったことはなかった。


こんな……寂しい気持ちになったこと、なかった。