「じゃあねー、佳菜ちゃん!」
「あ、ハイ……さようなら」
よくわからないまま俊くんが連れていかれて、そのままバイバイになってしまった。
俊くんは最後まで納得できない顔をしていて、別れ際に私の方をちらりと見た。
だけど何も言われず。『バイバイ』もなし。
「……やべーかな………」
カフェの前で、ひとり呟く。
……ホントに怒らせたかも。
嫌われたらどうしよう。
帰り道、訳を聞いて謝ろうと思ってたのに。
くそう。やっぱり瀬戸先輩はよくわからない人だ。
私の味方をしたいのか邪魔をしたいのか、いまいちわからん。
次はいつ会えるかなぁ。
会って、今度は目を見てお話ししてくれるかなあ……。
*
『次いつ会える?』
ーー『また連絡する』
俊くんのメッセージはいつも短い。
けど、彼なりにじっくり言葉を選んでくれてることがわかってたから、こんな気持ちになったことはなかった。
こんな……寂しい気持ちになったこと、なかった。



