振り返ると、どことなく機嫌が悪そうな顔をした隼がこちらを見ていた。
公園のど真ん中でって……。
「……は、隼、あんた見てたの」
「お前が途中で行方不明になったから、探してやってたんだろー?そしたらあんなもん見せられて最悪だわ。心配して損した」
「……ご、ごめん」
そうだった。
先輩とふたりきりになったとき、隼に一言だけ返事をして、その後は何も連絡してなかった。
心配して探してくれてたのか……。抱き合ってたところ見られたとか、恥ずかしいし申し訳ない。
そもそも昨日、隼がついてきたのも私を心配してのことだったし。
さすがに悪いなという気持ちになったので、素直に謝った。
「昨日は、その……色々、ごめん」
「……なんだよ。気持ちわりー」
「気持ち悪い!?」
「いきなりしおらしくなんなよ。さっきまで馬鹿みたいに浮かれてたくせに」
ば、馬鹿みたいに浮かれ……。うう。事実だけども。
ムッとしていると、フッと笑った隼が私の頭をぽんと撫でた。



