そう思うと嬉しくて、なんだか今まで悩んでたのがぜんぶ吹き飛んだ気がした。
「ふふ。ヤキモチ焼いてくれたのが嬉しかったから、ぜんぶ許してあげる」
笑って言うと、俊くんは目を見開いて沈黙した。
そして次の瞬間、おもむろに彼の手が伸びてきて、私の腕を掴んだ。
そのまま引っ張られると、上手く立てなくて倒れそうになった。それを俊くんが抱きとめてくれる。
今度は真正面からぎゅっと抱きしめられて、さっきまであった余裕がぜんぶ飛んでった。
俊くんのいい匂いがぶわって広がる。一気に身体が熱くなってきた。
「しゅ、しゅしゅ俊くん……!?」
「……ごめん。なんかこうしたくなった。嫌?」
「ぜっ、全然!嫌じゃないよ、びっくりしただけ」
彼の顔が、私の肩に寄せられる。
甘えるようなその仕草に、ドキドキした。
私も彼の胸に頭をこてんと預けてみる。おずおずと背中に腕を回した。
身体つき、意外とがっしりしてる気がする。なんとなく細いイメージがあったんだよね。
中性的で綺麗なひとだけど、ちゃんと男の子なんだなあ。



