なんでこんなこと聞いてくるのかわからないけど、こういうことはしっかり伝えておかなくてはダメだ。
「つまんなかったら付き合ってません」
ムッとした顔で言うと、先輩のはほんの一瞬、すごく優しい顔をして微笑んだ。
……見たことない顔。
だけどすぐにいつもの先輩に戻ってしまった。
「でも俊くらい顔いいと、性格とかどうでも良くなんない?」
「なんないですよ。美人は三日で飽きるって言うでしょう」
いや飽きないけどさ。
俊くんの顔は何十年眺めてても飽きない自信があるけど。
でもそれだけじゃ付き合っていけないよ。
「なるほどねー」
先輩は面白そうにあははと笑った。
何が面白いのかわからん。まあ不機嫌になられるよりはマシだけどさ…….。



