彼氏の好きなヒトになる方法



「……息してるよ。生きてるよ」

「大丈夫ー?ダーリンとなんかあった?」

「んー……あったといえばあった」

「えー、何?話聞くよ〜」


心配そうな顔をした璃子が、前の席に座ってくれた。


嬉しいけど……正直、色々ありすぎて話すのが面倒くさい。どこから手をつけていいのかわからない。


「んー…なんつーの?俊くんに、異性として見られてない感じがするっていうか。付き合ってるけど、気持ち的には友達止まりみたいな?」


そういうと、璃子は突然神妙な顔をして小声で言った。


「……ねえ、ちょっと気になってたんだけどさ、佳菜と俊くんてもうチューした?」

「チュー!?」


驚きすぎて、思わず大声で繰り返してしまった。


周りのクラスメイトがなんだなんだとこちらを見てくる。恥ずかしい。なんでもないです。