コンビニの前でうさぎチョコの袋を開けた。
チョコレートを食べたら、焦りまくってた心が落ち着いた気がした。
無言でうさぎチョコをもぐもぐしていると、それをまた無言で見ていた俊くんが口を開いた。
「……一兄が言ってたこと、俺は気にしてないよ。あの人、昔から人を振り回すのが好きで……あんま言いたくないけど、性格悪いから」
比較的温厚な俊くんにそう言わせるほどの性格なのか……。知らなかった。
いや、まあ……さっきの先輩の発言は最低野郎以外の何者でもないけど。身をもって実感した。
「そうだったんだあ……。なーんか、全然知らなかった。一応好きだったはずなのに……。馬鹿みたい」
苦笑いして言うと、俊くんは気の毒そうな顔をした。



