俊くんは……私のこと、好きじゃない?
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それから数日経って、学校が終わった午後4時すぎ。
今日は俊くんと放課後デートの日だ。
いつも通り、駅で待ち合わせ。マナミたちと別れ駅に着くと、いつもの場所で待ってくれている俊くんに声をかけた。
「こんにちは!」
隼のせいでちょっと沈んでいた気持ちは、俊くんの姿を見たら吹っ飛んだ。
彼は携帯を見ていた顔を上げて、「こんにちは」と答えてくれる。
「今日は佳菜、本屋に行きたいって言ったよね」
「うん。色々欲しい漫画とか雑誌があるんだ〜」
一時は別れの危機に瀕してたけど、またこうして待ち合わせて一緒に歩けるのが嬉しくて、ウキウキしてしまう。



