俊くんは今まで仲良くしたいと思う女子すらいなかったから、私に出会って一足飛びに恋愛感情だと勘違いしてるとか?
私は女の子っぽくないし、友達みたいに話しやすいんだと思う。彼もそう言ってたし。『友達といるときみたいに楽しい』って。
それって……もしかして、感情的には友達の域を出てないんじゃないの?
『初めて仲良くしたいと思った女子』=『彼女』
みたいな……。
あれ……?そう考えてきたら、一気に自信がなくなってきたぞ……?
もしかして私……彼女にはなれたけどまだ友達以上には思われてない……?
「マジか!!」
思わず叫んだ。叫んだと同時にチャイムが鳴って、横の教室から「原田うるさいぞ〜早く教室戻れ〜」と先生の声がした。
「すいませーーん!」
教室へ走りながら、出てきた不安要素が自分の中で膨れ上がって行くのを感じた。



