神級のイケメンだろうがなんだろうが、女の子との付き合い方に悩んだりするし、フラれるかもしれないって不安になったりする。
完璧に見える俊くんも、実は自分に自信がなかったんだね。
そのことに気づくと、ますますこの人が好きだって思った。
今日きっとすごく気まずかったと思うのに、わざわざうちの学校まで会いに来てくれたり、逃げた私を追いかけてきてくれたんだ。
女の子とのいざこざが面倒で他校に彼女作ったって聞いたけど、私のことは面倒くさがらずに向き合おうとしてくれてるって思ってもいいのかな。
「……最低なのは、私もだよ。俊くんに『付き合って』って言われたとき、パニックになっちゃって、ほんとは流されるままにオーケーしちゃったんだ」
「……うん。知ってる」
「あはは。だよねえ。でも、失恋したてで気持ちが沈んでて、それを紛らすために俊くんと付き合ってたの。ごめんね」
「……それもわかってたから、別にいいよ」
「でも、今は違うんだよ」
最初は、失恋の気持ちを紛らすためだった。
でも段々と俊くんといるのが楽しくなってきて、先輩のことなんて忘れてた。



