「………?」
なんだ。どうしたんだ。最近あいつおかしいぞ。
「隼も大変ねえ」
隣でぼそっとマナミが何か言った。何?あいつの何が大変だって?
「隼、なんかあったの?」
「ふふ。こっちの話よ」
「はあ?」
どっちの話だよ。隼の話じゃないの?
イマイチよくわからないまま、晃たちと別れて、そのまま校門へと歩いた。
途中、数人の女子生徒とすれ違って、何やら『ヤバイヤバイ』と興奮した様子で言っているのが聞こえてきた。
「校門前にマジでヤバいイケメンがいるんだけど!」
「マジで!?」
「マジマジ!ほんとヤバいからマジで!神!」
私たちJKにとって、『ヤバい』は四段活用くらいある。マジとヤバいで会話が成り立ってしまう私たちの語彙力がマジヤバい。



