恋愛感情はなくても、一応カップル。ただ円満な関係を保つために、優しくしてくれてただけなのかもしれない。
そんなの、思いたくないけど。疑いたくないけど。
今までこの目で見て話してきた俊くんが、本物の俊くんだって信じたいけど……。
「………はぁ。もうヤダ。男ってわけわからん」
携帯を置いてため息をつくと、璃子が面白そうに笑った。
「アハハ。それ、こないだ晃も同じこと言ってたよ〜。『女子ってわけわかんねえ、もうヤダ』って」
「うげ。晃と一緒にはなりたくないな」
「オーイ。なんか失礼なこと言ってねえか、そこ」
会話を聞きつけた本人が、教室の端から文句を言ってきた。地獄耳かよ。
「なんにも言ってませーん。自意識過剰なんじゃないですかぁ〜?」
「はあ〜?璃子ちゃんこそ、いちいち俺の話出してきて、俺のこと大好きでしゅね〜?」
「なっ、んなワケないし!超カンチガイなんですけど!自惚れんな!」
気づいたら教室の端と端で痴話喧嘩を始めていた。仲良しか。勝手にしてくれ。



