ポタ、ポタ。
液体が管を落ちてくる。
落ちた液体は私の手に刺した針を通って体内に入った。
「えみりのアホ!」
「はぁ!?なに言ってんのよ!あんたが、あんなムシムシした公園に私を置き去りにしたから、熱中症になんてなったのよ!」
「だからって、ただの熱中症で突然倒れて、三日も眠ったまんまの奴があるか!!だいたい、蒸し暑かったら水筒の一本や二本もってこいや!側に自販機もあっただろ!!」
「あんなに待たされるなんて思ってもみなかったし!お金ないし!」
「静かにしてください!相沢えみりさんは一応病人です!」
言い争いをしていたら看護婦さんに怒られた。
それに言われて気づいたけど、私病人だった。一応。
まだご飯が喉を通らなくて点滴しなきゃ餓死する病人だったわ。
思い出すと途端にまただるさが襲ってくる。
「はぁ……疲れた、寝る。」
「は、おい、えみり!……まじで寝てるし」