時刻は12:30。

ようやく、のこのこ公園にやってきた龍太へのお説教が終わったところ。

「全くもう、龍太のてきとうなその性格は相変わらずなんだから。」

怒りすぎて気のせいか前が霞んで見える。

「ほんとごめんって。……そういえばさ、この公園昔よく遊んだよな。」

そういって龍太は公園を見渡す。ブランコでは小学生ぐらいの子供が楽しそうに遊んでいた。

「あぁ、そういえば。あそこのブランコ、二人でのったね。」

「あのとき、えみりがブランコから落ちて大泣きして……」

「う、うるさい!だいたい龍太のてきとうな性格もあの頃からじゃない!私がブランコから手を離しても落ちないか聞いたら龍太、『多分大丈夫!』って……ッあれ……」

突然視界が歪んだ。

あれ、私なんの話してたっけ……?

「え、えみり!!」

龍太が私の背中を支えたのが感触で分かった時、目の前が真っ暗になった。