ここは謎に包まれた未知なる世界‘’月光‘’。



オレは、ここに来てもう何ヶ月くらいたったのだろう。





ずっと閉じ込められたままだ。





...カツン……カツン奥の方から足音が聞こえてくる。





「あなたは?」





優しい笑顔で問いかけてくる彼女になんだかすごく安心した。




「いつここに来たのか覚えていないんだ。」




「そう。私が助けてあげるわね。」




彼女は、なにやら呪文を唱え始めた。
急に身体が軽くなった気がしたんだ……



「ありがとう。もう立てるよ」




「良かった。急いでここを出るわよ!」
オレは、彼女に助けられ外へ出た。




「月光……つまりこの世界は満月の夜に何かが起こるといわれているの。このあたりで満月は、1年に1回しか見られないからここではお祭りみたいなものなのよ」





「月光は光線を放ったりするの?」





「もちろん。多分結界が説かれたのね。」





「結界??」





「そうあなたは多分その光線に囚われてしまったのね。」





彼女は悲しげに笑った。
光線の正体はこの土地の神話の1つだという。