僕は何度も箱の中で暗くなるのを待った。



暗いのは怖い。



1人なのは怖い。



でも、箱の外が静かになって、兄弟の声が聞こえるから…だから、夜は好き。




箱の中で過ごし始めて何日が経ったんだろう



そう思っていたある日、また箱から出ることが出来たんだ。




箱から出してくれたのは僕達みたいにお髭の毛がもさもさしたおじちゃんだった。



そのおじちゃんは優しく僕を撫でてくれた。



「おじちゃんもまた僕のことを箱に戻すの?」



僕は不安気にそう吠えた。



そしたらおじちゃんは



「怖がらなくていいんだよ。今日から君は私の家族なんだから。」



と笑って言っていた。