その日の午後も、
俺はそのカフェに行った。

でも彼女の姿は見えず、
カマキリみたいな女店員が
カウンターに一人。

それとなく視線を散らす
俺を見てカマキリは
『あの子ならもう辞めましたよ。』
と、どこか得意げに言い放つ。

その言葉で俺の頭は
思考する事も忘れ、
何を注文するべきかも分からず

立ちすくんでしまった。