「 ほら、あと1階登れば教室だよ! 」
「 う、うんー 」
何で、よりによって新入生が4階なんだい?教室さんよ…と心で泣きながら紗枝(さえ)に支えられ何とか登った。
紗枝とは、親友である。
後ほど紹介するとして ーーー
「 えっーと、私たちは3組だから 」
紗枝が左か右か迷いながら見つけた壁に貼られた教室案内用紙を見つけ
「 あ、左ね、左 」
「 はぁー…紗枝、もう大丈夫! 」
「 本当に?いいよ、支えるよ? 」
「 平気、平気!なんかもう腹座った 」
「 … そ、そう?わかった 」
緊張を通り越してしまえば私は強い。
きやがれ!緊張の原因さんよ!と腹が座り構えの体勢に入るんだから。
