青空

青空

今日からいつもと違う日々が始まる。
なぜなら、俺は今日から高校生。
しかも、学寮生活で男子高。

俺は、着慣れない制服を着て、必要な荷物を持って自転車にまたがった。

どこを見渡しても、満開の桜。
風のせいで、時々桜吹雪が舞って前が見えない。
そうにもなりながら、俺は、学校へ向かった。

キーンコーンカーンコーン♪～

学校に到着。
周りには、全然知らない奴がたくさんいた。

なんか緊張するな・・・・。

「優～!!おーい！」
俺？？
遠くで誰かに呼ばれた。
俺は後ろを向いて、誰が呼んだのかを見た。

それは、中学の時の親友、藤川隼人だった。
隼人も一緒の高校に入学したんだ。

「よお！久しぶりやな。隼人」
「相変わらず関西弁だね」
「ほっとけ！俺は、関西人やねんからしょうがないやろ」

そう、俺は小学校の頃まで大阪に住んでいた。
だけど、中学に入って、父親の会社の転勤が決まって、引っ越すことになった。
新しい学校と知らない人しかいない所は、なかなか慣れなかった。
でも、関西人で面白いと言う理由で、周りは友達でいっぱいになった。
だけど、当時、たった一人だけ友達になれなかったのは、隼人だった。
隼人はいじめにあっていた。
俺は初めていじめを眼にした。
人のことだけど、辛く感じた。
でも、俺はどうすることも出来なかった。
ただただ、見ているだけで、いじめはひどくなっていった。

けど、ある時、当時俺の一番の友達だった小沢健斗が隼人をいじめているのを見てしまった。

一番の友達だと思ってたのに。
人をいじめるなんて最低。
もうどうにでもなってしまえ！

俺は、健斗の所に向かった。
「おい！健斗!!人をいじめるのは良くないで！」
「あ、見ちゃってた？いじめに見えた？ごめんごめん」
なんだよ、それ・・・・。
確かに、俺は見た。
健斗が隼人をいじめているのを。

「おい、藤川！金出せや！！」
「え・・・。持ってない」
「ああ！何だと？こらぁ」
まるで、かつ上げされてるようだった。
学校内で、そんなことがあるなんて、俺は知りもしなかった。