杏奈ちゃんの恋事情





ガチャ



『ただいまー』


私は自室にいって制服から部屋着に着替える




着替えが終わり
ご飯を作るため、リビングに向かった



ガチャ


『あ、優月。』



優「見ちゃったぁ♡」



『な、なにを。』



優「岡本くんと2人で帰ってるの
付き合ってるの?」


…ストレートに言うなよ…



『付き合ってない。』



優「へぇー。
いつ告んの?」



『…告る…?』



優「そーそ、早く告白しないと取られちゃうよ?
岡本くん、モテるんだし」


お米をとぎながら、私をジーッと見る



『…わかってるよ。』



優「ほんとにわかってんのー?」



『逆に、優月はどーなのよ』


優月の隣に行き、袖をまくる



優「な、なにが。」


お米をとぎ終わって、炊飯器に入れたら私の顔を見る



『なにって、伊野ちゃん』



優「…わかんない。」



『あんたもかい。』



優「しょうがないでしょ!
あの人何考えてるかわかんないし、今日だって…」



『まあねー、伊野ちゃんは不思議系だもんね。』



優「少しは、感でわかるけど
恋愛とか、私全然わかんない」


感でわかるのか…



『大丈夫だよ、伊野ちゃん優月の事好きそうだし』



優「それ、お世辞でも傷付くから。」



『え』



優「まあ、私のはいいよ。
お姉ちゃんの恋を応援する。
協力するから」



いつもこうだ
自分の感情押し殺して、わがままなんて言わない。

わがままくらい言えばいいのに


絶対、伊野ちゃんの事で悩んでるはずなのに、私の恋ばっかり応援する。



『よし。
優月、頑張ろっか』



優「?」



『明日放課後一緒に帰りな?
私が伊野ちゃんに言っておくから』



優「いいよ。私の事は!
岡本くんとの事考えようよ」



『いいの
いつも協力してくれるお礼。
わがまま言ったっていいんだよ』



優「…うん、」



『よし
早速、作戦会議だ!
ご飯作りながら話そっか』



優「おーう!」