俺が今でも唯一誇れる事は、百合との約束は必ず守った事。


 どんなに過酷な試練を強いられても、百合のお日様のような笑顔があったから、やり抜いたよ。

 あの日、約束通り百合の家に、免許証を持って、走った。

 ーー早く見せたくて、百合の顔が見たくてーー


 百合の部屋の前に着いて、チャイムを押したんだ。


 いつもなら百合がドアを開けて、笑顔で迎えてくれるのに、何度押しても応答がない。

 チャイムは部屋に鳴り響いているのに…


 店に行く支度でもしていて、手が離せないにしてもおかしいなって思って………

 ドアノブに手を当てたら、すんなりドアが開いたんだ。


 そっと入ってみたら、もぬけの殻状態で、
部屋を間違えたかと思って、部屋番号まで確かめた。

 ーー間違いなく、百合の部屋だったーー

 百合の部屋なのに………
中は空っぽになっていた……

 焦って、そのまま中に入た。

 百合の家財道具一式が消えていた。

 百合を探しても何処にも居ない。

 百合のベッドが置いてあった場所に、俺宛にの手紙が置いてあった。



 パニックになりながら、その封を開けて、中に入っている手紙を読んだ。