「晶、分かって!
 私は仕事は仕事と割り切ってる。
晶との約束もちゃんと守る。
 でもね、生活していく為に始めた事なの。
晶と知り合う前からの私の居場所なの。
だから………」


 よくさ、女性の方が、男に言うんだよな?
『私と仕事どっちが大事?』って。

 俺はその時、そんな状態の男バージョンだよな。

 大概の男は、そんな女性をウザいって思う。

 俺……
百合を好きになればなるほどウザくなっていった。

 大学に入って、禁欲を解禁になれば、学校とバイト以外は百合の家に入り浸り。

 求めてする事はセックスばかり。

 一日中百合の身体と絡み合って、愛を確かめようとした。

 出勤前に、スーツに着替えた百合を無理矢理押し倒した事もあった。


「イヤ!ダメ!……ダメ……晶……ヤメテ!」

 抵抗はいつしか喘ぎ声に変わって、最後には身を任す百合。

 セックスって、すればするほど慣れてゆくみたいでさ………

 好きな女の感じる部分を熟知して、どう抱かれたら悦ぶか?

 身体が勝手に覚えちゃうんだよな…

 セックスの魔力に取り憑かれて、狂ったように百合を求めていた。