約束通り、日曜日に指定されたファミレスで百合を待っていた。
約束の時間に、百合はTシャツにジーンズ姿でやってきた。
「晶君、おはよう!
暑いから中に入ろうか?」
ラフスタイルの百合は、スーツ姿の時より幼く見えた。
「何でも好きなものどうぞ!」
百合はお日様の笑顔で言う。
ハンバーグステーキのセットを頼んだ。
百合も同じものにしていた。
大きな口を開けて、恥じらいもなくハンバーグを食べる百合。
「晶君、受験生だったよね?
食事に誘ったのは迷惑だったかな?
ほら、受験勉強は夏が勝負なんて言うじゃん」
「今、どうでもよくなってんだ」
「あら、どうでもいいの?
なんでそう思っちゃう?
晶君のどうでもいいには理由があるわけじゃん?」
俺は黙り込んだ。
「あっ、いいよ、いいよ!
無理に話さなくて。
誰にでも、話したくない事あるもんね……
それに、私達はまだ知り合ったばっかだし。
でも、そこまで自暴自棄になる晶君が、ちょっと心配」
百合は俺を見つめながら言った。
バッティングセンターでたまたま知り合い食事をしているに過ぎない。
ーたったそれだけの関係ー
なのに‥‥‥
いつの間にか、今まで溜め込んだ心の毒を自然に吐いていたんだ。
百合はずっと俺から目を逸らさずに聞いてくれた。
俺が話し終えてから、静かに百合は言ったんだ。
「みんなが不器用になって、みんなが辛かった。
でもさ、みんなが家族の幸せを願ってたんだね……
辛かったね、晶君。
もう、我慢なんてしなくていいんだよ!
君は君。
君が全部背負う事ない!
君は君らしくていいの!
逃げ道が欲しいなら、いつでも逃げておいで。
私じゃ、役立たずかも知れないけど、君が心から笑えるまで代わりに笑うから。
君が君を取り戻すまで、私が君の背負った苦しみを半分受けとめてあげる」
約束の時間に、百合はTシャツにジーンズ姿でやってきた。
「晶君、おはよう!
暑いから中に入ろうか?」
ラフスタイルの百合は、スーツ姿の時より幼く見えた。
「何でも好きなものどうぞ!」
百合はお日様の笑顔で言う。
ハンバーグステーキのセットを頼んだ。
百合も同じものにしていた。
大きな口を開けて、恥じらいもなくハンバーグを食べる百合。
「晶君、受験生だったよね?
食事に誘ったのは迷惑だったかな?
ほら、受験勉強は夏が勝負なんて言うじゃん」
「今、どうでもよくなってんだ」
「あら、どうでもいいの?
なんでそう思っちゃう?
晶君のどうでもいいには理由があるわけじゃん?」
俺は黙り込んだ。
「あっ、いいよ、いいよ!
無理に話さなくて。
誰にでも、話したくない事あるもんね……
それに、私達はまだ知り合ったばっかだし。
でも、そこまで自暴自棄になる晶君が、ちょっと心配」
百合は俺を見つめながら言った。
バッティングセンターでたまたま知り合い食事をしているに過ぎない。
ーたったそれだけの関係ー
なのに‥‥‥
いつの間にか、今まで溜め込んだ心の毒を自然に吐いていたんだ。
百合はずっと俺から目を逸らさずに聞いてくれた。
俺が話し終えてから、静かに百合は言ったんだ。
「みんなが不器用になって、みんなが辛かった。
でもさ、みんなが家族の幸せを願ってたんだね……
辛かったね、晶君。
もう、我慢なんてしなくていいんだよ!
君は君。
君が全部背負う事ない!
君は君らしくていいの!
逃げ道が欲しいなら、いつでも逃げておいで。
私じゃ、役立たずかも知れないけど、君が心から笑えるまで代わりに笑うから。
君が君を取り戻すまで、私が君の背負った苦しみを半分受けとめてあげる」


