【柊呂 side】 「今日はやけに暑いな」 「うん。そうだね」 あたしの前で下敷きを使って扇いでいるのが岩崎 桃香 半月前にこのクラスに転校してきた 桃香もクラスに馴染んできたみたい あたしはどんな人でもほっとけないタイプ だから桃香が来たあの日も自分からべらべらと喋った かわいそうだったからとかじゃなくあたしは自分にはない何かを持っている子だとそう確信してた