私たちはすぐに準備を終えて、幸治さんの車で空港に向かった。






「かな?飛行機は久しぶりだけど、大丈夫そうか?





心臓があおったり、呼吸が苦しくなったらすぐに言えよ。






あらかじめ航空会社には持病のこと言ってあるから。」






そんな、幸治さんにそこまでしてもらってるなんて。






「幸治さん、ごめんなさい。」






「は?どうした?」  






空港のターミナルに向かう中、先に歩く幸治さんの背中に小さな声でつぶやいた。





幸治さんには聞こえていたみたいで、立ち止まると、私の方に歩いてきた。





「だって・・・・・・、私に持病がなければ、そんなこと幸治さんにさせてしまうこともなかったのに・・・・・・。」





   

「ばかっ!





そんなこと気にすんなっ。






俺がかなのことを思ってやって、当然だろう?





夫婦なんだし、そうじゃなくても、俺はかなを守りたいってずっと思ってたんだから。」






「幸治さん・・・・・・」






「だから、行くぞっ。





暗い顔すんな。」

  

 


「はい・・・・・・。」







幸治さんは、立ち止まっていた私の手を握ると、来た道を進んで行った。

                            




こうして私たちは無事に空港を出発して、1時間30分後には、沖縄に着いた。