未知の世界4


「はぁはぁはぁはぁはぁ・・・・・・。」







息苦しくて起きると、辺りは真っ暗だった。






廊下の電気も消えてる。







「ゲホッ!







ゲホゲホゲホゲホっ!!!」







あ、出てきちゃった・・・・・・。







急いでナースコールを探す。







あれ、落としちゃったかな?



      



と上半身を上げて探してみるけど、ない。






なんか嫌な感じ・・・・・・。






いつもの発作より強い。そんなときにナースコールがないなんて。





いつも何もないときに近くにあるのに。



 


「ゲホゲホゲホゲホ、ゲホゲホゲホゲホっ!!!」







ガラッ






「鈴木さん、大丈夫ですか?」    






私の咳に気づいたのか、看護師さんが来てくれた。






良かった・・・・・・。






「すぐに先生が来ますからね。






汗がすごいですね。」






そっか、熱のせいもあってこんなに怠いんだ。 






「はぁはぁはぁ・・・・・・。」






「ゆっくり深呼吸して。」    






看護師さんにそう言われても、なかなか思うように呼吸ができない。







ガラッ 





と扉が開くと、たまに回診に来てくれる先生だった。





「鈴木さん、大丈夫ですよ。





すぐ診察しますからね。」 





自分の体でないのではないかと思うくらいに熱い。
 




ボーっとした頭で、休むことなく襲ってくる発作に、体力が限界だった。





看護師さんが持って来てくれた氷枕が気持ちいいとさえ感じることもできないほど、熱かった。





肺じゃなくて、胸が、とにかく胸が苦しい。



          


















どのくらい経ったのか分からないけど、いつの間にか夢の中にいた。