朝を迎えたかなは、なかなか起きられないでいた。
昨夜の出来事に興奮して、なかなか寝付けなかった。
夜から胸がざわつくような気分・・・・・・。
疲れたのかな・・・・・・。
かなはベッドから下りず、横になったままでいた。
ガラッ
「おはよう、かなちゃん。」
そう言って入ってきたのは主治医の進藤先生だった。
「珍しいね。まだ寝てた?」
優しい笑顔で、でもどこか真剣な眼差しで私の顔を覗き込む。
つい顔を隠したくなって、俯いた。
「どれどれ、早いところ診察しようかな。」
もう笑顔は消えて、私に向き合うように丸椅子に座った。
首にかけていた聴診器を耳につけ、私の服をまくる。
私の背中に片手を当てて、私の体が近づくように寄せて、反対の片手は聴診器を持っている。
はぁ、何度受けても緊張する診察。
体もはっきり言って、怠い。
そんなときは尚更、聴診の時間が長く感じるし、肺も心臓もいい音がしてない気がする・・・・・・。
実際、そうなのかもしれない。
だって、進藤先生の顔、いつもより一段と険しいんだもん・・・・・・。
そんなことを考えていると、進藤先生は耳に当てていた聴診器を外した。
「はい、口開けてね。」
と言われ、私の背後に回っていた看護師さんに頭を上に向けさせられる。
「ぁあーーーー。」
いつものように口を開けて声を出す。
「ケホッ」
口を開けたせいで、喉が軽く乾いて咳が出た。
最後にリンパを触られる。
「ん、少し熱いね。
もう一度、熱を測ってみようか。」
そう言われ体温計を脇に挟む。
もう一度?既に体温、測られてたんだ。
寝てたからしらなかった。
ピピッ
なんてボーっとしながら考えていると、体温計が鳴る。



