未知の世界4


~その頃、小児科の医局では~




「早川先生!夕方の回診は終わりましたか?」





当直の早川先生に、幸治が口早に尋ねる。




「えぇ。無事何事もなく終わりましたが、どうされましたか?」




「そうですか。森良子はどうでしたか?」




幸治はかなから聞いた心臓病の女子高生というのが、自分の担当患者の森良子(もり りょうこ)ということに気づいたのだ。




「心音に以上もありませんでした。特に変わった様子がなかったので、検査などはしてません。」




「そうですか、実は、さっきかなの病室に行ったんですが。




森良子と思われる子が、内科の待合室でジュースを飲んでたみたいで。




口調からも彼女だと思うんですが。ちょっと病室に行ってきます。




もし本当のようなら、血液検査します。」




「わかりました。何かありましたら、言ってください。」




「ありがとうございます。」




そう言うと、幸治は医局をあとにした。