未知の世界4


それから雑誌を読み終えると、やることもなくなり、部屋に戻った。




はぁ、退屈・・・・・。




なんて考えていると、気づくと夜のご飯が運ばれてきた。




それと同時に、部屋に入ってきた幸治さん。




「かな、どう調子は?」




久しぶりに白衣姿の幸治さんを見ると、胸が締め付けられるようにキュンとなる。




「なんだよ、ボケーっとして。」




「い、いやっ!!!そうじゃなくて・・・・。




久しぶりに幸治さんの白衣姿を見て・・・。




相変わらず格好いいなって。」




照れて前を向けない。




「ば、馬鹿か。」




なんて言いながら、幸治さんも嬉しそう。




「調子はいいです。かゆみもだいぶ治まってきて、手の腫れも引いてきました。




今日、皮膚科の外来を受けて、塗り薬ももらってきました。」





「そうか、なら良かった。飯、俺もここで食うからな。」





え、そのために来てくれたんだ!




「ふふふ。」




「何、その不気味な笑い。」





「いえ、幸治さんと食事できるのが嬉しいです。




今日は当直でしたっけ?」




「いんや、帰っても一人じゃつまらないし、それに、ちょっと気になる患者がいてな。」




そうなんだ。大変そう。




「ところで、今日の午後、待合室に行ったら、少し気になる子が・・・。」





そう言って、私は午後に会った心臓病の女子高生のことを話した。




「それマジか・・・・・。」




そう言うと、慌てて残りの食事を済ませた幸治さんは、「早く寝ろよ。」と言うと、部屋を出ていった。





せっかくゆっくり話せると思ったのに・・・。




なんだか淋しい。




でも、きっとさっきの患者さんは、幸治さんのいる小児科の子で、幸治さんの担当患者さんなのかも知れない。




そう思うと、もっと早く幸治さんや誰か他の人に言うべきだったんだ。




はぁ、来年には病院に出て研修医として働くのに、そんなことに気が回らないなんて・・・・。