翌朝、幸治さんの熱はすっかり下がっていた。
市販の薬でこんなにも早く治るなんて、信じられない。
そんな体がうらやましい。
もし、高校時代に喘息にさえなってなければ、そんな体が手に入ったと思うけど、そしたら幸治さんに会えなかった。
それを考えると、たまに、喘息に感謝している自分がいる。
「ありがとうな。」
あれこれ考えながら幸治さんの見送りをしていると、玄関で幸治さんに頭を撫でられた。
不意にそんなことを言われたから、つい照れて下を向いてしまった。
「ビビったろ?俺の驚異的な回復力。」
そういわれ、今まさに考えてたことを言われ、言葉が出ず、思わず勢いよく頭を上下に振った。
「じゃあ、行ってきます。
かな、今週も無理せず大学に行けよ。」
「はい。」
といい送り出した。
いつも幸治さんは優しい言葉をかけてくれる。
特に家にいる時間が長ければ長いほど。
というのは、私が入院なんかして体調を壊せば、優しさより厳しさが出てきて、ただ怖いだけ・・・・・・。
この日がいつまでも続くといいな・・・・・・。
そんなことを思いながら、今日の一日がスタートした。



