いつも見ている白い天井。






もしかしたら、これが私の見る最後の映像となるのか…






手術まで一時間。
刻一刻と迫る手術に、不安も募る。






これで目が覚めなかったら…。







そう思うと涙が止まらない。








ダメ…泣いたらダメ。








「怖いか?」








気づくと幸治さんが部屋にいた。






コクリと、うなづく。






布団に隠れた私の左手を、幸治さんは両手で包む。






「大丈夫。俺に任せろ。






かなはただひたすら、これからやりたいことを考えてろ。」







真っ直ぐ、迷いのない瞳を私に向けてくる。






私の瞳は、自分でも感じるほど小刻みに揺れてる。







ギュッ






その顔を見てなのか、幸治さんに力強く抱き締められた。












うん。






幸治さんだから、私の全てを預けられる。







言う通りにしてれば、絶対に成功する。







だって、私の最愛の人なんだもん。