長い聴診を終え、胸元を閉じる。
「今日は何もなければ早めに休むぞ。」
あれ、どうだったんだろ・・・・・・。
「次の健診は?」
「来週あります。」
「主治医は?」
「内科の進藤先生です。」
「わかった。」
それから石川先生は休憩室を出て行った。
私は休憩室のカーテンを開けて、進藤先生の隣にある自分の席に座る。
あ・・・・・・聴診を受けただけで、今の病状について伝えるのを忘れてた。
「あ、あの、石川先生・・・・・・。」
と仕事を始めた石川先生に話しかける。
「その、最近の健診結果なんですが・・・・・・。」
「あぁ、さっきのでだいたい分かった。」
えっ!?
「そ、そうですか。」
そう言われそれ以上言葉が出てこなかった。
聴診だけで分かるなんて、石川先生はすごいな。
それとも私の体が弱ってるのか・・・・・・。
そんなことを考えながら、カルテの整理を行った。
その日の当直は、特に何もなく、石川先生の言ったとおり、早めに寝ることになった。



